■ペーパードリップでの抽出方法
 ペーパードリップは、誰もが簡単に一定の味を再現できる抽出方法です。また、きわめて合理的かつ衛生的です。
 コーヒー専門店でも最もなじみ深いのはペーパードリップだといえるでしょう。ドリッパーを用いて、ペーパーフィルター
 でコーヒーを抽出・ろ過していきます。コーヒーをおいしく抽出するために、次のことを心がけてください。
 

1.新鮮なコーヒー豆を使うこと

    コーヒー豆は生き物、生鮮食品と同じと考えてください。新鮮なほど香りも味わいも風味も豊かです。豆で2週間、粉なら1週間で使いきるようお勧めします。冷蔵庫で保管すれば品質を長持ちさせることができます。
  2.正確な抽出時間で、いつも同じおいしさを
    コーヒー豆には、豆の種類によって特徴があり、酸味の強いもの、苦味の強いものがあります。
煎り方にも、浅煎り、中煎り、中深煎り、深煎りがあります。
おいしいコーヒーを入れるために、コーヒー豆の特徴を知り、適切な抽出時間をみつけ、毎回同じおいしさのコーヒーを楽しむことがコツです。
  3.抽出するための基本
    ●新鮮なお湯を使いましょう。お湯の適温は82℃〜83℃です。
    ●器具の清潔さは大切なポイント。使用後さっと水洗いしましょう。
    ●コーヒーの粉の量に注意しましょう。適正な量は、下記の分量表を参考にしてください。
    ●粉のメッシュ。ペーパードリップの場合、中挽きが適しています。
    ●ドリッパー、サーバーの容量にあった、人数分のコーヒーを抽出するのが秘訣です。
    ●抽出後、ガラスのサーバーで加熱できます。沸騰させてはNG。おいしさも香りもすっとんでしまいます。
    ●おいしいのは入れたて。できるだけ早く飲みましょう。
    ●抽出の作業が途中で止まらないように、きちんと準備してから始めましょう。
     
  抽出に必要なコーヒーの分量は、コーヒー豆の煎り方によって多少異なります。下記の分量表を目安にして下さい。慣れたら自分自身のお好の量で抽出しましょう。
※ドリッパー、サーバーはメーカーによって多少規格が異なります。特にドリッパーは底穴の数や大きさが違っています。お使いの器具によって、注ぎ方、粉の量は調節してみましょう。
 
コーヒーの煎り方
コーヒーの杯数
1杯分
2杯分
3杯分
中
煎
り
・
中
深
煎
り
コーヒーの粉の量(1杯約12g)
1.0杯
1.8杯
2.5杯
サーバーの目盛りで見た抽出量
150cc〜160cc
290cc〜300cc
400cc〜410cc
ドリッパー、サーバーの規格
1〜2杯用
1〜2杯用
2〜4杯用
         
浅
煎
り
コーヒーの粉の量(1杯約12g)
1.0杯
1.5杯
2.0杯
サーバーの目盛りで見た抽出量
150cc〜160cc
290cc〜300cc
400cc〜410cc
ドリッパー、サーバーの規格
1〜2杯用
1〜2杯用
2〜4杯用
         
深
煎
り
コーヒーの粉の量(1杯約12g)
1.2杯
2.0杯
2.7杯
サーバーの目盛りで見た抽出量
150cc〜160cc
290cc〜300cc
400cc〜410cc
ドリッパー、サーバーの規格
1〜2杯用
1〜2杯用
2〜4杯用

 

■ペーパーフィルターの正しい折り方


1


ペーパーフィルターの側面を圧着部(ミシン目内側)にそって折り曲げます。

 

次に底部を側面と逆の方向に折り曲げます。
※互い違いに折り曲げるのは、ドリッパーにセットしたときに安定させるためです。

2


ペーパーフィルターの側面と底部を指でならして、ドリッパーにフィットする形に整えます。


3


ドリッパーにペーパーフィルターを指先で押しつけて、しっかりと密着させます。


杯数分のコーヒーの粉を入れ、表面を平らにならします。
※粉の中心の凹はいりません。
 

■抽出前のポイント

【ポイント1】
沸騰したお湯を火からはずして、適温(82℃〜83℃)になるまで待ちます。
適温=ペーパードリップの場合に良好な味を安定させる温度です。
この適温が非常に大切です。温度計で必ず計ります。
新鮮なコーヒーは、温度が高すぎても、低すぎてもNGです。

【ポイント2】
お湯の湯柱を細く(直径2ミリ〜3ミリ)、均一の湯柱で注いでください。
空気が混ざる手前の湯で注ぎます。湯の中に空気を混ぜてはNG。
お湯に空気が混ざりすぎると、充分な蒸らし効果が期待できません。

 


【ポイント3】
お湯を中心部から外側に「の」の字を描くように丁寧に注ぎます。
ただし、あまり縁まで注がないよう気をつけましょう。

 

 

■1投目の注湯


1回目の注湯。
ゆっくりと丁寧に、中心から粉全体にまんべんなく行きわたるように注ぎます。

※コーヒーの粉にだけ湯を注ぎます。ペーパーにはお湯をかけてはいけません。


目安は、サーバーに数滴落ちる程度です。

注湯でコーヒーの表面が「饅頭」のように膨らみます。ここで20〜30秒蒸らします。
※饅頭=蒸らし効果により、コーヒーの「うま味」を充分に引き出します。 湯に空気が入らないように注意します。蒸らしの際に余分な空気が混ざると饅頭型に膨らんだ粉の表面から、その空気が吹き出して穴が空いてしまい、内部の熱い空気が一気に抜け、充分な蒸らしが期待できません。

 

 

 

■2投目以降の注湯


蒸らしたあと、2回目の注湯をします。
ドリッパーのお湯が落ちきる前に次の注湯をします。


注湯の際は、粉の縁を上げすぎないように注意してください。

サーバーの目盛りに注意しながら、
ここまでの動作を、予定の抽出量になるまで繰り返します。

 

■加熱


サーバーのコーヒーの量が予定の抽出分量に達したら、ドリッパーをはずします。

サーバーの外側の水気を拭いて、すばやく加熱してください。
ただし、沸騰させてはいけません。

加熱後、コーヒーカップに注いでお召し上がりください。